藤井聡太王位、伊藤匠二冠に敗れ2勝2敗のタイに!第67期王位戦、第5局は8月26日から

将棋・囲碁

将棋の第67期伊藤園お~いお茶杯王位戦七番勝負第4局が、2026年8月18日(火)・19日(水)の2日間にわたって長崎市で行われました。

藤井聡太王位と挑戦者の伊藤匠二冠による対局は、伊藤二冠が143手で勝利。藤井王位の防衛への王手はならず、シリーズ成績は2勝2敗のタイとなりました。第5局は8月26日・27日、徳島県徳島市の「渭水苑」で行われます。

先に結論|藤井聡太vs伊藤匠 第67期王位戦

  • 2026年8月18日・19日、第67期王位戦七番勝負の第4局が長崎市で開催
  • 第4局は伊藤匠二冠が143手で勝利、シリーズ成績は2勝2敗のタイに
  • 第5局は8月26日・27日、徳島「渭水苑」で開催予定
  • 藤井聡太は現在六冠(竜王・名人・王位・棋王・王将・棋聖)を保持
  • 伊藤匠は叡王・王座の二冠を保持する強敵
  • 王位戦は七番勝負、先に4勝した方がタイトルを獲得

王位戦とは

王位戦は、将棋の8大タイトル戦のひとつです。

正式名称は「伊藤園お~いお茶杯王位戦」で、七番勝負(先に4勝した方が勝者)の形式で行われます。

持ち時間は各8時間で、対局は2日制。全国各地の観光地やホテルなどを会場に開催されることも特徴で、今期もこれまで静岡・浜松、兵庫・神戸、北海道・登別と各地を転戦しています。

将棋の8大タイトルとは

将棋のプロ棋士が争うタイトル戦は、王位戦を含めて全部で8つあります。

タイトル 持ち時間 番勝負の形式
竜王 各8時間 七番勝負
名人 各9時間 七番勝負
王位 各8時間 七番勝負
叡王 各4時間 五番勝負
王座 各5時間 五番勝負
棋王 各4時間 五番勝負
王将 各8時間 七番勝負
棋聖 各4時間 五番勝負

藤井聡太は2023年、このすべてのタイトルを同時に保持する「八冠」を史上初めて達成した棋士です。現在は六冠まで後退していますが、依然として将棋界の頂点に君臨しています。

これまでの対局を振り返る

日程 会場 戦型 結果
第1局 2026年7月4日〜5日 静岡・浜松八幡神社楠クラブ 角換わり 138手で決着
第2局 2026年7月15日〜16日 兵庫・神戸中の坊瑞苑 相掛かり 100手で決着
第3局 2026年7月29日〜30日 北海道・登別グランドホテル 角換わり 藤井王位が151手で勝利
第4局 2026年8月18日〜19日 ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート(長崎市) 伊藤二冠が143手で勝利

第1局・第2局を1勝1敗で終えたあと、第3局で藤井王位が伊藤二冠の得意戦法である右玉を破って勝利。

「二匹目のどじょうは許さない」と評された一局で、この時点でシリーズは藤井王位の2勝1敗となっていました。しかし続く第4局は伊藤二冠が制し、シリーズは2勝2敗のタイに戻っています。

💬 編集部より一言
王位戦は各地の観光地で対局が行われるのも見どころのひとつ。対局場のグルメや風景が話題になることも多く、将棋を知らない人でも楽しめる要素があります。

長崎での対局、両者のコメント

第4局は、長崎港を見下ろすガーデンテラス長崎ホテル&リゾートを舞台に、午前9時、伊藤二冠の先手番で始まりました。

藤井王位は「長崎は街並みに風情があり、食事も楽しみにしています」とコメント。

伊藤二冠も「昔から異国の文化を取り入れてきた印象があります」と、長崎という土地への期待を語っています。

第4局の対局メシ

午前10時の「勝負スイーツ」では、藤井王位が長崎の伝統菓子である白水堂の「桃かすてら・こもも」を選択。

伊藤二冠は、対馬の赤米を使った匠寛堂茶房玉響の「紅白かすていら壽」を選びました。

昼食休憩では、藤井王位が長崎名物の「長崎ちゃんぽん」と「長崎角煮まんじゅう」を注文したことも話題になっています。

藤井聡太とは

藤井聡太は、2026年8月時点で六冠(竜王・名人・王位・棋王・王将・棋聖)を保持する将棋棋士です。

2025年度には王座戦で伊藤匠叡王(当時)に敗れ、七冠から六冠に後退する場面もありました。

しかしその直後の竜王戦では佐々木勇気八段をストレートで下し、23歳3か月という若さで「永世竜王」の資格を獲得。史上3人目の記録として話題になりました。

今回の王位戦を防衛すれば、王位のタイトルは7連覇となります。

藤井聡太、八冠達成までの軌跡

藤井聡太は2016年、史上最年少となる14歳2か月でプロ入り(四段昇段)を果たしました。

プロ入り直後には公式戦29連勝という新記録を樹立し、一躍将棋界の話題の中心となります。

2020年には17歳11か月で初タイトルとなる棋聖を獲得。これも史上最年少記録でした。

その後もタイトルを次々と積み重ね、2023年6月には20歳10か月で七冠を達成。羽生善治九段に次ぐ史上2人目の偉業でした。

そして2023年10月、王座を獲得したことで史上初となる八冠(将棋界の全タイトル独占)を達成しています。

現在は永世棋聖・永世王位・永世竜王の資格も獲得しており、まさに将棋界の歴史を塗り替え続けている存在です。

王位戦の歴代記録

王位のタイトルを歴代最多獲得しているのは、羽生善治九段の通算18期です。

羽生九段は1993年に初めて王位リーグ入りし、その1期目でいきなり挑戦権を獲得して王位を奪取。

以来、一度もリーグ陥落を経験していないという驚異的な記録も保持しています。

藤井聡太が今期防衛すれば王位7連覇となりますが、羽生九段の記録にはまだ及びません。今後、藤井がこの大記録にどこまで迫っていくのかも長期的な見どころです。

ちなみに羽生九段は現在もなお現役棋士として第一線で活躍を続けており、伊藤匠二冠の研究パートナーを務めるなど、若手棋士との関わりも深い存在です。世代を超えた将棋界のつながりも、このジャンルの奥深さのひとつといえます。

「対局メシ」も話題に

王位戦は各地を転戦する棋戦だけに、対局中に棋士が注文する食事、通称「対局メシ」が将棋ファン以外の間でも話題になりやすいことで知られています。

第3局(北海道・登別)では、藤井王位が2日目の昼食に登別温泉名物「地獄谷」をイメージした「閻魔ラーメン」を注文。

辛さ2倍という選択にSNS上では「対局中にこんなん食ってええんか」「マジで辛そう」といった反応が広がりました。

伊藤二冠はこの日「登別ポークカツカレー」を選択。おやつには藤井が室蘭に本社を置く草太郎本舗の饅頭を選ぶなど、対局の合間の一コマもファンの楽しみのひとつになっています。

伊藤匠とは

伊藤匠は、叡王・王座の二冠を保持する棋士です。

藤井聡太とは小学3年生の全国大会で対局した経験があり、その際に勝利した伊藤に藤井が大泣きしたというエピソードから「藤井を泣かせた男」の異名を持ちます。

2025年度の王座戦では藤井から王座のタイトルを奪取しており、藤井にとって最大のライバルのひとりといえる存在です。

竜王戦では5組からの連続優勝という異例のルートで挑戦者決定戦に進出し、永瀬拓矢九段を破って竜王挑戦を決めた経歴もあります。当時20歳11か月でのタイトル挑戦は歴代9位の若さでした。

第4局を振り返る

ここまでの3局は角換わり2回、相掛かりが1回と、両者の研究の深さがぶつかり合う戦型が続いています。

2日目は未明に対局場周辺で火災報知器が作動するトラブルが発生し、対局再開が予定より2時間遅れて午前11時からとなる異例の展開もありました。

後手番の伊藤二冠が積極的に攻める展開となり、最終的に143手で伊藤二冠が勝利。藤井王位の3勝1敗での防衛前進はならず、シリーズは2勝2敗のタイに戻りました。

両者譲らぬ攻防が続いた一局は、火災報知器のトラブルも含めて将棋ファンの間で大きな話題となりました。シリーズの行方は、第5局に持ち越されることになります。

なぜ将棋のタイトル戦が話題になるのか

将棋にあまり詳しくない人でも藤井聡太関連のニュースを目にする機会は多いのではないでしょうか。

その理由のひとつが、藤井聡太が数々の最年少記録を更新し続けていること。10代・20代前半という若さで数々の大記録を打ち立てる姿は、将棋を知らない層にとっても純粋に驚きのあるニュースとして受け止められています。

もうひとつが、ABEMAなどによる無料インターネット中継が充実しており、専門知識がなくても対局の様子や解説をリアルタイムで楽しめる環境が整っていることです。以前は新聞や専門誌でしか追えなかった対局の様子が、今では誰でもスマートフォンひとつで観戦できるようになりました。

こうした環境の変化も、将棋というジャンルが従来のファン層を超えて話題になりやすくなった大きな理由のひとつといえるでしょう。

対局会場となる旅館やホテルの風景、出される食事(いわゆる「対局メシ」)が話題になることも多く、将棋そのものを知らなくても楽しめる切り口が豊富にあります。

対局が地域にもたらす効果

王位戦のように全国各地を転戦するタイトル戦は、開催地にとっても大きな注目を集める機会になります。

対局メシとして紹介された飲食店が後日ファンの間で話題になり、観光資源として注目されるケースもあるとされています。

今期の登別温泉での第3局でも、地元名物をイメージした「閻魔ラーメン」を藤井王位が選んだことがSNS上で大きな反響を呼びました。将棋のタイトル戦が地域の魅力発信にもつながっている好例といえるでしょう。

藤井聡太を育てた師匠・杉本昌隆八段

藤井聡太の師匠は、同じ愛知県出身の杉本昌隆八段です。

二人が出会ったのは藤井が小学1年生の頃。当時から際立って強かったわけではなかったものの「センスは抜群だった」と杉本八段は振り返っています。

負けると盤面に顔をうずめて泣いてしまうほどの負けず嫌いだったという逸話も知られており、小学4年生で正式に弟子入りして以降、藤井は才能を一気に開花させていきました。

師弟そろって将棋界を代表する存在となった今も、二人の関係はたびたびメディアで取り上げられています。

王位戦のスポンサー「伊藤園」

王位戦の正式名称は「伊藤園お~いお茶杯王位戦」で、飲料メーカーの伊藤園が特別協賛しています。

お茶の銘柄「お~いお茶」を冠したタイトル戦として長年親しまれており、対局会場でも同社の製品が提供されることがあります。企業がタイトル戦を長期にわたって支えることで、将棋というジャンルの伝統や格式が保たれている側面もあります。

今後の対局スケジュール

第67期王位戦七番勝負は2勝2敗のタイとなり、最大であと3局(第5局〜第7局)が行われる可能性があります。

第5局は2026年8月26日・27日、徳島県徳島市の「渭水苑」で行われます。どちらかが4勝に到達した時点でシリーズは終了し、以降の対局は行われません。

第5局で藤井王位が勝てば3勝2敗と再びリードを奪う展開に、伊藤二冠が勝てば2勝3敗で挑戦者側が逆転リードとなります。防衛(4勝)まで、あるいはタイトル奪取まで、両者ともあと2勝が必要な状況です。

過去の王位戦では、最終局までもつれ込むフルセットの熱戦も少なくなく、今期の行方にも注目が集まります。

将棋初心者でも観戦を楽しむには

将棋のルールを知らなくても、タイトル戦の観戦は十分に楽しめます。

ABEMAなどのインターネット中継では、プロ棋士による解説が付くことがほとんどで、形勢がどちらに傾いているかをグラフで表示してくれる機能もあります。

ルールが分からなくても、形勢グラフの動きを追うだけで「今どちらが優勢か」が視覚的に分かるため、初心者でも手軽に対局の緊張感を味わえます。

また、先ほど紹介した「対局メシ」のように、対局の合間に棋士が何を食べたかという話題は、将棋のルールと無関係に楽しめる要素です。

対局会場となった地域の名物が取り上げられることも多く、観光や旅行的な楽しみ方ができるのも王位戦ならではの魅力といえます。

第67期王位戦第4局・第5局のFAQ

第4局の結果は?

2026年8月18日(火)・19日(水)に長崎市で行われ、伊藤匠二冠が143手で勝利しました。

シリーズの星取りは?

2勝2敗のタイです。第5局は8月26日・27日、徳島「渭水苑」で行われます。

王位戦は何勝すればタイトル獲得?

七番勝負で、先に4勝した方が獲得します。

藤井聡太は今何冠?

2026年8月時点で六冠(竜王・名人・王位・棋王・王将・棋聖)を保持しています。

伊藤匠はどんな棋士?

叡王・王座の二冠を保持し、藤井聡太のライバルとして知られています。

藤井聡太はいつ八冠を達成した?

2023年10月、王座を獲得したことで史上初の八冠を達成しました。

王位の歴代最多獲得記録は?

羽生善治九段の通算18期です。藤井聡太が今期防衛しても7連覇にとどまり、記録にはまだ及びません。

対局はどこで見られる?

ABEMAなどのインターネット中継で、無料で観戦できます。

将棋のルールを知らなくても楽しめる?

形勢グラフや対局メシなど、ルールを知らなくても楽しめる要素が多くあります。

まとめ

  • 第67期王位戦七番勝負第4局が2026年8月18日・19日に長崎市で開催
  • 伊藤匠二冠が143手で勝利し、シリーズ成績は2勝2敗のタイに
  • 第5局は8月26日・27日、徳島県徳島市の「渭水苑」で開催予定
  • 藤井聡太は現在六冠を保持
  • 伊藤匠は叡王・王座の二冠、藤井の最大のライバルの一人
  • 王位戦は七番勝負、先に4勝した方がタイトル獲得

持ち時間8時間という長丁場の中で繰り広げられる読み合いに加え、対局メシや対局会場の風景といった周辺の話題も含めて楽しめるのが王位戦の魅力です。2勝2敗のタイとなった今、第5局以降の展開にますます注目が集まります。

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